こんにちは!
上井草すまいる鍼灸整骨院の赤羽です。
上井草すまいる鍼灸整骨院は2012年に小さな町でオープンした小さな治療院です。
完全予約制、完全個室でじっくり時間をかけて施術をしています。
こちらのブログでは、皆様の健康の役に立つ雑学や知識を紹介しています。
今回は鍼灸や柔道整復(整骨院や接骨院で施術するための資格)がマンガにどれ位描かれているか?というテーマでお送りします。
今回のブログはこんな人にオススメ!
- 整骨院や鍼灸院に通っている人
- 鍼灸師や柔道整復師に興味がある人
- 漫画が好きな人
- 鍼灸や柔道整復って何?という人
それでは早速いきましょう!
10,421冊の漫画を調べた論文
今回のブログはサンキュータツオさんの「ヘンな論文」という書籍を参考にしました。
このブログを読んでくれている方は鍼灸治療や柔道整復・整骨院などに
- 興味があったり
- そういう治療法を知っていたり
- 通っていたり
という人が多いと思います。
また柔道整復(柔整)という名前を聞いたことがなくても、整骨院や接骨院というものは知っていると思います。
柔道整復師という資格は整骨院や接骨院を開設・運営するために必要な資格。
骨折や脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)などの負傷に対して施術を行える資格。
「ほねつぎ」なんていう呼ばれ方をすることもあります。
鍼灸師は鍼(はり)を打ったり、お灸を据えたりすることができる資格。
一応、鍼師と灸師という資格がそれぞれあって、その両方の資格を持っている人を鍼灸師とまとめて言っています。
鍼灸師・柔道整復師というのは医療系の国家資格なのです。
私は鍼灸師と柔道整復師の資格を持っています。
しかし一般的にはまだまだ鍼灸や柔整は浸透していません。
知らないという人も多いでしょうし、正しく認識されていないことも多いので勘違いしている人も多いかもしれません。
整骨院と整体院の違いをすらすら言える人はまず少ないでしょう。
その鍼灸師や柔整師がどれだけ社会へ浸透しているかを調べた論文が「マンガの社会学:鍼灸・柔道整復の社会認知」です。
この論文では、1,015タイトル、10,421冊を読んで、その中に鍼灸や柔整がどれくらい出現してきたかを調べてくれました。
1,015タイトル、10,421冊って、すごくないですか?
今までの人生でそんなにマンガ読んでない気がします。
それもそのはずで、2020年までの週刊少年ジャンプ掲載作品総数(1968~2020年の52年間)が713タイトル(wikipedia調べ)です。
それで考えると1,015タイトルのすごさがわかりますね。
この論文では
漫画1,015タイトルのうち
- 鍼灸に関わるものは14タイトル(1.3%)
- 経絡経穴に関わるものは9タイトル(0.9%)
- 柔整に関わるものは3タイトル(0.3%)
という事です。
では、どんな作品に鍼灸や柔整が登場したのでしょうか?
ここでいう関わるものというのは、作品中1コマでも登場したものを関わるものとしているそうです。
つまり、論文作成のために10,421冊の本のすべてのコマを読んで調べたそうです。気が遠くなる話ですね。
それにしても1コマだけでも登場する話が全部合わせても2.5%というのは、私としては少し寂しいです。
有名どころから紹介していきます。
ブラックジャック
まずは手塚治虫先生の「ブラックジャック」これは説明するまでもありませんね。
私も医学を最初に勉強する時に読みました。
ブラック・ジャックには琵琶丸という鍼灸師が登場する話があります。
何回か登場してくるので準レギュラーと言ったところでしょうか。
琵琶丸は特徴的で私も大好きです。
ブラックジャックを読むと医学の基礎知識が学べるので結構おすすめです。
流石に医学情報がちょっと古いものもありますが。
仕掛人藤枝梅安
続いて、「仕掛人藤枝梅安」こちらは池波正太郎原作、さいとう・たかを作画の作品です。
主人公藤枝梅安が江戸の鍼医者をしながら、裏稼業で暗殺をするというお話。
実は、私はこの作品は今回初めて知りました。
私より少し上の世代にはとっても有名みたいですね。
今度読んでみようと思います。
たまに首の鍼(はり)治療をする時に
仕掛け人みたいですね。
と言われるのはこの漫画のせいですね。
守ってあげたい 鍼灸師・診子の初恋
多分この作品はあまり有名ではないと思いますが、「守ってあげたい 鍼灸師・診子の初恋」という作品もあります。
こちらは鍼灸師の診子が活躍する、ほろ苦ラブコメディーだそうです。
主役が鍼灸師というのは同業として、ちょっと嬉しいです。
蒼天航路・奈緒子・闇金ウシジマくん・北斗の拳
更に、「蒼天航路」こちらは三国志の作品なので、鍼灸が度々登場するようです。
鍼灸は中国発祥で、三国志の時代にはすでにあった技法です。
私は三国志が大好きで、大学生の頃は中国でバックパッカーしていました。
三国の一つ蜀の都「成都」でも放浪していました。
中国語は全く話せない(読めもしない)のに、2週間一人で放浪していました。
あの頃から怖いもの知らずだったんですね。
他にも「奈緒子」「闇金ウシジマくん」などにもちょっとだけ登場するということです。
そして、なんといっても「北斗の拳」ですね。
私が初めて経絡という言葉に触れたのはこの作品だと思います。
多分多くの方にとっても経絡という言葉を聞くきっかけになった作品ではないでしょうか?
登場する経絡秘孔とは想像上のものです。実際にはありませんのでご安心ください。
しかし、一部本当の経穴と同じ名前のもあります。
効果は違うのでご安心を
今回のこの論文でわかった事は
やっぱり鍼灸も柔整もまだまだマイナーなんだな
という事でした。
もっと多くの人に鍼灸や柔整のことを知ってもらえるように、私も頑張ります!
いつか「子供がなりたい職業ランキング」の上位にいつも鍼灸師や柔整師が入っている時代がきますように!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考文献 サンキュータツオ 「もっとヘンな論文」
この本にはこれ以外にも変わった論文が色々紹介されています。
ご興味のある方はぜひどうぞ!
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